素朴な研究

【自由研究・2】崩壊剤の研究をしてみる ver. 2 ~結果・補足~

  • ラムネの崩壊性に周囲の温度はそれほど関係なさそうだった

つまようじを組み込んだラムネをぬるま湯に溶かしてみて崩壊性を身近に感じてみよう…の結果の補足です。

前回はつまようじを組み込んだラムネをぬるま湯に投入して、つまようじが水面に浮かんでくるまでの時間を計測し、平均値などを求めました。

しかし、ぬるま湯の温度については予定温度を少し下回ってしまったものがあり、私は少し温度の影響が気になりました…。

そこで補足という形でラムネを溶かす水の温度の影響を見ていきたいと思います。

温度が違う水の用意

水の温度の影響を見ていく…ということで当初のぬるま湯の結果と、違う温度の水の結果を比較して結果がどれくらい変わるかを見るのがよさそうです。

ぬるま湯の結果の詳細についてはこちらをご覧ください。

【自由研究・2】崩壊剤の研究をしてみる ver. 2 ~結果~身近なものを使って薬に使われる崩壊剤の自由研究をしてみる…の結果です。つまようじを組み込んだラムネができたのか、できたのならぬるま湯に投入した時どうなったのかを書いています。...

というわけで温度が違う水を用意しました。

こちらです。

ペットボトルに水を入れてそれを冷蔵庫で一晩冷やしました。

水の量としては、私の場合は150 mLを3回実験したいな…と思ったので500 mLのペットボトルに小さなペットボトルを付け加えて用意しました。

本当は熱湯も用意したかったのですが、私の持っている計量カップの耐熱温度の範囲外になってしまうので実験に使うのが難しいな~と判断し、今回は断念しました。

でも、これで冷水とぬるま湯の違いを評価できそうです。

冷水につまようじを組み込んだラムネを投入した結果

冷水が用意できたところで、ぬるま湯の時と同じように冷水を150 mLを計り取り、そこにつまようじを組み込んだラムネを投入してつまようじが水面に浮き上がってくるまでの時間を計測する…という操作を3回繰り返しました。

ラムネを投入する前とつまようじが浮かんだ後に水の温度を確認したところ、5.4℃~10.5℃ということでぬるま湯よりは低い温度の状況下で実験できていることが分かりました。

同じ操作を3回行って計測した時間を●でそのまま示したのがFig. 1です。

今回の冷水での結果は青、ぬるま湯での結果は茶色で示しました。

…冷水の方はなんか1個飛びぬけて高くない?という結果でした。

これについては300秒(5分)経ってもつまようじが浮き上がってこなかったので時間の計測をここで打ち切りました。

これは冷水の影響か?とも考えられたのですが、一応温度を測るために温度計の先を水につけるとつまようじが浮かび上がってきました。

このことから私は、温度による影響ではなく別の原因でつまようじが浮かび上がってこなかったのではないか?と考え、この結果を外れ値としました。

1回分の結果を外れ値にしたので新しく1回操作をやり直しました。

その結果をそのまま●で示したのがFig. 2、それらから平均値、標準偏差、相対標準偏差を求めたのがFig. 3です。

冷水の方が少しつまようじが浮かんでくるまでの時間が長くなりましたが、ほとんど同じようなグラフになりました。

そこで相対標準偏差をさらに分かりやすく比較したのがFig. 4です。

こう見ると冷水の方がぬるま湯の時より相対標準偏差が高いですね。

その差は約7%というところでした。

これが大きいかどうかと言われると私にも分からないのですが、Fig. 2の●が同じような動きをしていることから恐らく実験回数を多くすればこの差は縮まるのではないか…と私は考えています。

まとめ

今回の結果からの私の結論としては「水温が低くなってもラムネの崩壊性に大きな影響はない」です。

水温が高くなった場合の影響については評価できませんでしたが、少なくても5℃~40℃くらいの水温ならラムネの崩壊性には大きな影響を与えなさそうです。

なので、当初の結果で懸念された「温度が予定よりも下回った」というのもあまり影響がなさそうだということが分かりました。

実験の回数についてはもう少し増やした方がばらつきが少なくなりそうです…。

ここは必要に応じて変えていく必要がありそうです。

何はともあれ、今回の水温が基準の範囲より下回ったというのはあまり関係がなさそうなので、それを踏まえて当初の自由研究の考察をしていきたいと思います。