- ラムネにつまようじを組み込むことで崩壊性が評価できるかについては数値的にはつまようじを組み込まない場合とほぼ変化が見られなかったが、目では評価がしやすかった
- ラムネにつまようじを組み込む方法は有効だと考えられるが、ばらつきの程度を小さくするためには実験回数を増やす必要がありそう
- また、ラムネの大きさを変えて崩壊までの時間を長くすることもばらつきの程度を小さくする上で有効そう
今回はつまようじを組み込んだラムネをぬるま湯に投入してみた…の実験の考察です。
つまようじを組み込んだラムネは無事に作ることができて、つまようじが水面に浮かび上がってくるまでの時間(ラムネが崩壊したと考えられる時間)も計測することができました。
詳細は前回の記事に記載しているのでそちらをご覧ください。
今回はその結果を経て私の考えを中心に記載していきたいと思います。
ラムネにつまようじを組み込む方法は有効そう
今回の実験でつまようじを組み込んだラムネは作製可能ということが分かりました。
また、ラムネをぬるま湯に投入してからしばらくするとつまようじが水面に浮かび上がってくるので、ラムネが崩壊したという1つの指標としてもはたらいてくれそうです。
前回は泡が5秒間出てこなくなるまで…という分かりにくい評価方法でしたが、今回はつまようじが出てくるかどうかなので目で見て分かりやすいです。
また、ラムネが崩壊したと考えられる時間についても以前の実験より短くなりました。
これによりより効率的に、かつ温度低下の影響を受けにくい状況で実験ができることになったと思います。
少しの時間のずれでばらつきが大きくなってしまうというデメリットはありますが、それでも分かりやすいラムネの崩壊の指標ができたということは大きなメリットだと私は考えています。
これらのことから、つまようじをラムネに組み込むことは1つの有効な手段であると私は考えています。
ばらつきを減らして、さらに正確な結果を出すために
では、結果のばらつきの程度を小さくして、より正しい結果を出すためにはどうすればいいか。
私は方法は2つあると考えています。
- 実験の回数を増やす
- ラムネの大きさを大きくして崩壊するまでの時間を長くする
①実験の回数を増やす
研究の中でばらつきの程度を小さくするために真っ先に考えられる方法が「実験の回数を増やすこと」だと思います。
例えばですが街中である商品の口コミを調べるアンケートをするとしましょう。
この時、5人の人にアンケートをして結果を出すのと、100人の人にアンケートをして結果を出すのとではどちらの方が全体の結果(何を全体にするかは研究によって違いますが)をより強く推測できていそうでしょうか?
直感的に100人に聞いた方がより正確な結果が出てきそうじゃないですか…?
これはより多くの人にアンケートをすることによって、人ごとの違いのばらつきを小さくできているからです。
同じようなことが今回の実験にも当てはまります。
今回の実験ではばらつきを出すために必要な回数である3回だけ操作を行いました。
この場合、確かにばらつきは求めることができますが、そのばらつきは大きくなってしまうことがあります。
これを解決するための1つの方法として操作の回数を5回、10回…と増やしていくとばらつきが小さくなることが期待できます。
しかし、その分手間はかかるので作業量を考えながら回数は決める必要があると思います。
ただ、ばらつきを小さくするための1番手っ取り早い考え方として実験の回数を増やすことがあるんだな~と思っておいていただければ大丈夫です。
②ラムネの大きさを大きくして崩壊するまでの時間を長くする
ラムネが崩壊するまでの時間を長くすることもばらつきの程度を小さくするために有効だと私は考えています。
崩壊までの時間を長くするために思いついたのが単純に「ラムネの大きさを大きくすること」です。
なぜ時間を長くするとばらつきの程度が小さくなるのか?
こちらも例を出して考えてみましょう。
例えば10点満点のテストと100点満点のテストがあったとします。
10点満点のテストでA君は5点、B君は6点とりました。
では次に100点満点のテストです。
A君は50点、B君は51点をとりました。
さて、どちらもA君とB君の差1点です。
でも、何となく50点と51点の差より、5点と6点の差の方が大きく感じませんか?
このように同じ1点の差でも大きさ(この場合は点数)が変わってくるとばらつきに程度も変わってきます。
ラムネの話に戻します。
今回のラムネの崩壊時間は平均約23.5秒でした。
ではラムネの大きさを大きくすることで仮にこれが50秒かかるということになったら、同じ1秒の違いでも50秒の方が差が小さいように感じませんか…?
というわけで、ラムネを大きくすることでラムネが崩壊するまでの時間を長くするというのもばらつきの程度を小さくする方法の1つだと私は考えています。
もちろん崩壊する時間が長くなることでぬるま湯の温度変化の影響は少し強く受けることにはなるかと思います。
ただ、こちらの記事で書いている通りぬるま湯と私たちが思えるような範囲であれば温度の変化はそれほど影響は与えなさそうです。
というわけで、ラムネを大きくするのも私はありだと考えています。
まとめ
いかがだったでしょうか…?
今回の考察のまとめはこんな感じです。
- つまようじをラムネに組み込んでラムネが崩壊した目安にするのは効果がありそうだが、ばらつきの程度が気になる
- それを解消するために①実験回数を増やす、②ラムネを大きくすることが対策として考えられる
- ばらつきの程度が小さくなれば崩壊性を身近に体験するより良い方法になりそう
以上です!
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回はレポートという形で今回の自由研究をまとめていきたいと思います。